美味しいお魚ってどう選ぶの?目利きって?
こんにちは
ねぎおです。
お魚はいろいろ難しいですよね。捌くのも、保存も、買ってくるのもということで、目利きについてお話ししようかと思います。
お魚を買うときに見ていることはたくさんあります。「太り具合」「筋肉質か」「鮮度」「水の含み具合」「良い人生(?)だったか」「扱われ方」「産地」「天然、養殖」「見た目の処理が効果的か」「自己消化の具合」「情報」などです。
解説していきますと
「太り具合」 太っている方が脂がのっていて、香りが強く、たくさん食べているので旨味が強いです。外見の違いでは、小顔のもの、厚さがあるもの、しりびれの身が膨らんでいるものを選びましょう。小顔のものは、体が相対的に大きいので太っているものが多いです。前後からみて厚さがあるものは、体が膨らんでいるので太っているものが多いです。しりびれの身が膨らんでいるものは、ここの場所が我々でいう下腹なのでここが出ていると太っているのです。
「筋肉質か」 筋肉質なお魚は旨味が強く、身が締まって、鮮度の持ちが良いです。選ぶ時の基準は優しく触った時の感触や、持ち上げたときの身の硬さで判別します。触りすぎたり、乱暴にすると魚屋さんに怒られますので、注意しましょう。
「鮮度」 鮮度が良いとよく言われます。鮮度はお魚が獲られた状態から、いかに低い温度に保たれていたかで決まります。基本的には、えらが赤いもの、目が澄んでいるもの、身に張りがあるもの、体色が鮮やかなものが鮮度が良いです。鮮度が良いものは、臭みがなく、食感がきりっとしており、旨味はさっぱりしています。鮮度の落ちたものは、香りが強い、お腹が溶ける、身が柔らかいなど欠点はありますが、旨味が強いので火を通すなどうまく使うと美味しく調理出来ます。
「水の含み具合」 余りなじみが無いかもですが、重要なのが水です。鮮度が良くても水を含んでしまうと身が膨れて水っぽくなってしまいます。お魚は基本的に氷で冷やしますので、水が多かれ少なかれ増えています。一回入った水を抜くのは至難の業ですので、水が入っていないものを選ぶのも重要です。うちでは含み具合を見て仕込みの具合を調整します。
「良い人生(?)だったか」 これを見るのは難しいのですが、裕福そうで困ってこなかったお魚の方が身が柔らかく、脂が乗っています。見方としては太っている、うろこの並びが綺麗、口がしまっている、小顔などが挙げられます。これの目利きはのどぐろ あかむつがとても分かりやすいです。痩せているものと、太っているものの差が大きいからです。のどぐろは高価なので見比べる際には注意しましょう、魚屋さんに怒られます。
「扱われ方」 身の柔らかい魚や、温度変化に弱い魚では特に重要です。丁寧に扱われていないと身割れしたり、身が崩れたり、良く冷やされていなかったりします。見方は、うろこの状態、体に傷が付いていないかなどが挙げられます。これの目利きはいわしが分かりやすいです。いわしのうろこはとてもはがれやすいので普通に扱うと結構はがれます。なので、うろこが残っているものは扱われ方がいい証拠です。
「産地」 お魚の特徴として顕著なものに産地が挙げられます。天然物では場所により食べている物、水流、水温などなどの影響をうけ味、身質が変化します。分かりやすいところでは、真鯛で比較するといいです。青森の真鯛はほたてのうまみを感じます。明石の真鯛は水流の影響で身が締まっていて旨味が強いです。ほかにもいろいろありますので、探してみるのも面白いです。
「天然、養殖」 天然、養殖でもそれぞれの良さがあります。天然は味が複雑、旨味がつよい、良い感じがするなどなど、養殖では脂ののりが良い、締め方・鮮度が良い、品質が比較的一定などあります。
「見た目の処理が効果的か」 これは最近出てきた注意点です。お魚には締め方というものがあります。生きているお魚を血を抜いたりしながら出荷までもっていきます。その中で、あたまや尾の辺りを切って血を抜く方法があります。そういうものを見つけたときに、その締め方を本当にしたのかという目利きです。何もしていないものに後からあたまと尾の辺りを切ったものがあるのです。そして、締めたんですよというと値段が上がるわけです。これを見つけたときは本当にびっくりしました。いろんな方がいらっしゃるものです。
「自己消化の具合」 自己消化というのは、お腹のなかの酵素で自分が消化されることをいいます。お魚の場合はお腹がとけてきます。これの目利きは、お腹の色だけ違うもの、お腹に穴が開いているものなどがあります。色が違うのは、中身が溶け身が薄くなり色が透けてきているのです。穴が開いているのは溶けてお腹が破れてしまったものです。身の鮮度とおなかの鮮度がちがうものもありますがだいたい同じと思った方がやりやすいかと思います。
「情報」 これはまぐろやサーモンでよく当てはまります。国産や、マルタ産、ノルウェー産、オーストラリア産などで特色があります。まぐろでは魚体の大きさで味が違います、30キロ、60キロ、100キロ、200キロなどあります。まぐろは大きいほうが美味しいです。うちでは、地中海産の200キロ越えのものを良く使います。赤み、旨味、脂ののり、深みがあり美味しいです。
こんな感じで目利きのお話しでした。とても難しいかと思いますが、分かるようになってくると面白いですし、楽しんでみてみて頂けたらと思います。
お読み頂きありがとう御座いました。